トリチウム・モニタ用プローブの試作
原研東海 ○ 金子 記一
原研那珂 正木 圭史 児玉 幸三
1緒言
トリチウムを測定する方法として、液体シンチレーション計数
法、気体計数法等がある。しかし、これらの方法では、JT- 60の
真空容器内タイルに分布しているトリチウムを、直接測定するこ
とは困難である。このため、測定対象物を破壊することなく、ト
リチウムの分布を、比較的短時間で測定することを目的に、トリ
チウム・モニタ用プローブを試作したので報告する。
なお、β線検出用半導体検出器として、市販のPIN ホトダイオ
ードを使用した。
2.試験構成及び結果
図1に、今回試作したプローブを用いたトリチウム。モニタの
構成、図2に測定結果を示す。この測定結果より、PIN ホトダイ
オドを検出器として使用し、トリチウムから出る6KeV 以上のβ
線を、測定することが可能であることがわかった。しかし、これ
以下のβ線は、検出器及び、チャージ・アンプによる雑音のため
測定することが困難であった。このため、今後、トリチウム・モ
ニタとして使用するには、検出器及び、チャージ・アンプによる
雑音を少なくすると共に、外部雑音に対するシールド、遮光、検
出効率等の問題を解決する必要がある。